クレヨン王国いちご村

My rating
★★★★

子供の頃、福永令三さんのクレヨン王国シリーズをたくさん読みましたが、この「クレヨン王国いちご村」の中に収録されている、「レールの中のスミレ」というお話は、大人になってからもよく思い出します。

レールの中のスミレ

小さなスミレが一輪、線路のレールに敷き詰められた石たちの隙間で生きていました。

石たちは、いつも不機嫌で押し黙っていました。

スミレは独り言のように、お日さまの話など、明るい話題を振りますが、石たちが返事をすることはありません。

けれども、スミレは明るい話を続けます。

”たとえ、へんじがなくとも、じぶんのおしゃべりが、なんのたのしみもない石たちのなぐさめになっていることを、よく知っていたからです。”  (レールの中のスミレより)

 

ある日、モンシロチョウがやってきて外の世界の話を聞いてから、スミレの心境が変わるのですが・・・

 

 

一時期、家族の中で誰かがイライラしていて、場の空気が悪いと感じる時期がありました。

その場にいてキツイ言葉を浴びせられるのが辛く、相手に対して理不尽に感じる事もありました。

でもその時、私は自分の心の中に、このスミレを住まわせようと心に決めました。

 

強いストレスがかかっていて苛ついたり、キツイ言葉を口にしてしまう時、その人も自分でわかっているはずです。

 

たとえわかっていなくても、いいのです。

私が場を和まそうと努力する行為は、その場では功を奏したように見えなくとも、きっと誰かの心に静かに光を投げかけ、それが少しずつ積まれていくのだ。

そう信じ、私は心の中のスミレによく話しかけていました。

 

 

このお話の他にも、ちょっと切なくなるようなお話が12話集められています。

子供達に読んで聞かせた時、幼稚園や小学校低学年の子供達からは、悲しいお話は聞きたくない、と言われました。

小学校中学年の長男は、「素敵なお話だね。」と言ってくれました。

小さい子達にはまだちょっと早かったかもしれませんが、もう少し大きくなってからもう一度読んでもらいたいと思います。

 

関連書籍

スポンサーリンク