以前、「マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング (宝島社新書)」を読んでから、「A4メモ書き」を続けていますが、
昨年末に「イシューからはじめよ」を読んで、マッキンゼー方式の勉強中。[sitecard subtitle=関連記事 url="https://reading-log.mom-neuroscience.com/issu[…]
A4メモ書きについての理解を深めるため、著者の赤羽雄二さんの本をいくつか読んでいます。
「ゼロ秒思考」のあらすじ
この本は、マッキンゼー・アンド・カンパニーに14年間勤めた赤羽さんが独自に編み出した
「考えを深め、心を整理する効果的な方法」
が、記載されています。
それは、
「A4メモ書き:頭に浮かぶ事を次々とメモに書くだけ」
という至ってシンプルな方法。
なぜA4メモ書きが必要なのか
アメリカにきて、あまり物事がうまくすすまなくなってから、私には
「なんとなく頭のなかがモヤモヤする」
という感覚がつきまとっていました。
この感覚は、実は他の人達にもよくあることのようです。
考えがまとまらない、話してもすっきりしない、そして作業が大幅に遅れる……
これは、頭の中がうまく整理されていないから。
頭の中を整理し、論理的に話すことができるようになれば、
瞬時に思考・行動する「ゼロ秒思考」が、誰にでも可能になると言うのです。
- メモを書くと、頭が整理される
- メモを書くと、自身が出てポジティブになる
- メモを書くと、腹が立たなくなる
- メモを書くと、急成長できる
A4メモ書きの方法
A4メモ書きは、赤羽さんが試行錯誤を経て、「これが一番効率的」と思った方法です。
時々独自にアレンジする人がいるようですが、「まずはこの方法を試してほしい」と強く勧めています。
- A4用紙を横置きに
- 1件1ページで
- 1ページに4-6行を箇条書きに
- 各行20-30字で
- 1ページを1分以内で
- 毎日10ページ
書く、というもの。
これを数ヶ月続けると、瞬間的に全体像が見えるようになり、「ゼロ秒思考」に近づいていきます。
ものによっては、瞬間的に問題点が見え、課題が整理でき、答えがみえてくるそうです。
タイトルの書き方
メモに書くテーマは何でもよく、頭に浮かんだまま躊躇せずに書きます。
ただ、できれば疑問形にする方がアイデアが浮かんできやすいそうです。
そしてポイントは、「似たようなタイトルを何回使ってもOK」ということ。
今日あるタイトルで書いても、明日またその言葉、あるいは似たような言葉・フレーズで何度書いてもよいそうです。
そうやって何度も書き、頭が整理された状況になると、そのタイトル(=テーマ)に関してはもうメモを書こうと思わなくなるそうです。
本文の書き方
メモは1分以内に箇条書きにして書くのですが、行数は4-6行、各行は20-30字で書くことを勧めています。
各行の文字数が短すぎると具体性が不足し、頭の中のもやもやを言語化する練習にならないそうです。
各行はダッシュ(-)で始め、左寄せで書いていきます。
4-6行というのもポイントです。
最初は1,2行しかかけないときもありますが、慣れてくればスラスラかけるようになります。
ただ7行以上書いてしまうと、構造的に理解できてない場合が多く、レベルを混同して書いてしまっている可能性があるそうです。
「レベルの混同」の例としては、
- - 長崎県
- - 大分県
- - 高千穂市
- - 宮崎県
- - 鹿児島県
- - 佐世保市
- - 諫早市
- - 沖縄県
- - 宇佐市
のような感じ。
このような場合は、ダッシュ(-)とポイント(・)を使い分け、
- - 長崎県
- 佐世保市
- 諫早市
- - 大分県
- 宇佐市
- - 宮崎県
- 高千穂市
- - 鹿児島県
- - 沖縄県
のようにすると良いそうです。
ただし書く順番は気にせず、思いつくままに書いていきます。
メモは毎日10ページ
メモは毎日10ページ書きます。
なぜ5ページでも20ページでもなく10ページなのか。
それは、平均すると毎日10ページ書けば、その日に気になること、思いつくことはほぼカバーできるからだそうです。
このペースで書き続ければ、1週間で70枚、1ヶ月で30枚と蓄積していきます。
もっと書きたい場合は書いてもよいですが、あまり長くは続かないそう。
網羅性と継続性を考えると「10ページ」というのが一番よい量のようです。
メモは思いついたその場ですぐ書く
メモは思いついたその場ですぐ書きます。
夜寝る前に10ページではなく、「思いついた瞬間」がポイントです。
アイデアとは一期一会。
頭の中に浮かぶアイデア・懸念との出会いは二度とないかもしれないので、その場ですぐ書き留めます。
「思いついてすぐ」というのは、
- 起きてすぐ
- 通勤時間中
- 会社についてすぐ
- 昼休み
- 仕事中
- 寝る直前
など、いつでも。
私は、クリアファイルに白紙のA4用紙を十数枚入れておいて、いつでも持ちあるいています。
感情→考え→課題解決の流れ
湧き上がった感情を、考えとしてまとめ、それをどのように課題解決につなげていくかについて、わかりやすいチャートが提示されていたので載せておきます。
メモを使い尽くす
上記以外にも、
- メモを深堀りする
- 1つのテーマを多面的に書く
- メモ帳から企画書をまとめる
など、メモを活用するための具体的な方法が色々と紹介されています。
メモの整理・活用法
私も実践しているメモの整理法。
メモを10種類くらいに分類して、それぞれラベルを貼ったクリアファイルに入れて保管しておきます。
フォルダは自分の思考に沿ったテーマで分類しますが、そのうち
「これとこれのフォルダは統合したほうが良さそうだな。」とか
「このフォルダはこれこれ2つに分けた方が良さそうだな。」
と思うことが出てくるそうなので、それに合わせてその都度変更していきます。
今の所、私は
- 自分自身の事:3フォルダ
- 仕事の事:4フォルダ
- 家庭の事:3フォルダ
の10フォルダ作成していますが、今の所、この分類で満足しています。
メモは見返さず、次々とフォルダに入れていきます。
赤羽さんは、3ヶ月後と6ヶ月後にフォルダを整理し、ざっと眺めることを勧めています。
私の感想とアクションプラン
本書では、「ノートや日記帳、ワードなどではダメな理由」が書かれてありましたが、
私もいままでメモ帳や日記帳、ワードなどを試してみて、
「A4用紙になぐり書きする」
方法が頭の整理に一番よいと思っていました。
まだA4メモ書きを始めたばかりですが、思考が整理されていくようには感じています。
また、最近情緒が不安定になってきている長男にもこの方法を勧め、長男が思いつくテーマについて2人でそれぞれA4メモ書きに書いていく、という作業をしています。
彼の不安が完全に払拭されるわけではないですが、10分書き終わると、毎回「ちょっと気が楽になった。」と言ってくれるので、少なからず効果があるんじゃないかと思っています。
これからも、家族と一緒にA4メモ書きを続けていきたいと思います。