「朝活」の第一人者、池田千恵さんの著書
「朝4時に起きると、全てがうまくいく」というコンセプトです。
「『朝4時起き』で、すべてがうまく回りだす!」の内容
「朝4時起き」を始めた理由と方法
第一章では、「どうやったら朝4時起きを実現できるか」
第二章では、「著者が朝4時起きを始めた理由」
が書かれていました。
彼女は大学受験を失敗し、滑り止めのお嬢様学校に入学したものの、
「親の財産や生活レベルによって自分や他人の価値を決めている」同級生たち(気ぐるみお嬢)の言動に違和感を覚え、
「自分で自分の人生を切り開いていきたい」と考えるようになりました。
そして大学を休学して、朝型の勉強に変え、半年後に志望の大学に合格します。
大学生活では早起きを忘れてしまいましたが、
就職先でうまく仕事を回せず落ち込み、再起の方法として、再び早起きの生活を取り戻しました。
朝に一日のスケジューリングをしたり、自己研鑽の時間につかったりすることで、
仕事もうまく回るようになったそうです。
仕事と私生活を充実させる方法
後半には、朝4時起きのメリットを活かして、仕事と私生活を充実させる方法が紹介されていました。
第三章には、著者の会社員時代の様子、
第四章には、最適なワーク・ライフ・バランスについて
が書かれています。
特に私が共感を受けた内容を列挙しておきます。
重要なことを朝に決める、一人会議
著者は、ワタミで行われていた朝会議からヒントを得て、今も毎朝自分の役割(図解化コンサルタント、飲食後し、ライター、妻など)をピックアップして、課題や今後の展望について考える機会を設けているそうです。
これは、私も以前行っていましたが、最近疎かになっていました。
一日のスケジュールを円滑にこなすためには必須のイベントだと思うので、私も再開させたいと思います。
前日までに、翌朝することを書き出しておく
これも、私が以前行っていて最近疎かになっていることの一つです。
前日までに、翌朝することを箇条書きにして書き出しておき、優先順位を決めて起きます。
そうすれば、朝起きて「何をしようか」と考える時間と労力を使わず、すっと朝の作業に取り掛かることができるのです。
そして作業が終わったら、その都度赤ペンでcross-outします。
そうすることで、小さな達成感が生まれ、モチベーションが持続します。
6本の柱を意識して、自分のポートフォリオを作る
6本の柱とは、
- 仕事
- 家庭
- 教養
- 財産
- 趣味
- 健康
のこと。
これら6本の柱のバランスが取れてこそ、人生がうまくいくという考え方です。
自分をロボット化する技術
「仕組み化」の理由と重要性。
「ルールを作って置かないと、何かあったときに判断に迷って余計な時間をとられてしまう」
「行き当たりばったりの仕事をしていると、失敗に学ぶことができない」
「当たり前のことを、当たり前のように徹底して、何も考えなくても無意識にできるようになる」ことが重要。
質問力
「質問の数と内容でその人の力量がわかる。」
これは、至るところで耳にします。
著者のいう、失敗な質問は下記2点。
- 質問のための質問:「だからどうした?」「それを聞いて何になる?」「調べればわかるだろう?」というもの
- 対話になっていない質問:相手の事情や状況を無視して自分が伝えたことだけを言い切ってしまう質問
そのとおりだと思います。
朝の時間を大切にすると、「相手の時間に対する敬意」を払える
時間とは、命を削って生まれるもの。
地位が高い人ほど時間の感覚にシビアで、相手の時間の使い方に敬意を払う人が多い。
プロセスごとの味が良くないと、最後に美味しい料理にならない
「後でなんとかなる」事はない。
その都度、修正していかなければならない。
「自信」と「発言力」
自分の能力を上げて発言力をつけることで、自分の主張を嫌みなく伝える事ができる。
自分の仕事力、判断力にプロとしての自信があるから、相手に対しても臆せずにものが言える。
私の感想
私もここ10年ほど「朝4時起き」の生活を続けていますが、「すべてがうまく」いっているわけではないので、最初の方はちょっと感情移入できませんでした。
ただ、本書の中で書かれている
- このままじゃダメだ!
- 気ぐるみお嬢に負けたくない!
という気持ちはよくわかりました。
私は、所謂「お嬢様」との付き合いはありませんが、
「結婚相手の職業によって自分の人生が決まる」と信じる若い女性から、医者の独身男性を紹介してほしいと何度もお願いされたことがあります。
確かに結婚相手によって生活の内容は変わるかもしれませんが、「どうして自分の力で自分の人生を向上させようと思わないのか」と違和感を感じていました。
多分、私の価値観は著者の価値観に近いように思います。
私が朝4時起きを始めたきっかけとその効果
私が朝4時起きを始めたきっかけは、長男の出産でした。
それまでは完全夜型で、出産後もしばらくは夜仕事をしていましたが、赤ちゃんはなかなか寝てくれません。
思い切って9時に一緒に寝てしまい、睡眠時間を前倒しして、朝仕事をするように生活スタイルを変更しました。
本書で記載されているように、朝早く起きて、英語の勉強をしたり、その日一日のスケジュールを考えたりすると、一日のスタートを早く切ることができると感じていました。
仕事もサクサク進み、本書で書かれているようなことは、だいたいこなしていたと思います。
私の現状
先に述べたように、日本で仕事をしていた頃は、朝4時起きの効果を実感し、毎日が充実しているように感じていました。
ただ、アメリカに来てからは、同じ「朝4時起き」をしていても、時間が圧倒的に足りなく感じます。
理由として考えられることは、下記2点が挙げられます。
- 単純にやるべきことが増えた
- 気分が下がっている
要因1「単純にやるべきことが増えた点」に関しては、
- アメリカにきて、文化や言葉の壁により、今まですんなりこなしていた事の一つ一つに時間がかかっている
- 子供達が大きくなり、学校行事の仕事が増えた
- COVID19でオンライン授業となり、セットアップやサポートなどの仕事が増えた
- 余計なことを色々やっている
などが考えられます。
要因2「今、気分が下がっている点」に関しては、
- 日本にいたときよりも自分時間を確保しにくい
- 仕事をうまく回せていない
- アメリカでの滞在時間のリミットが迫っているのに、何も成し遂げた気がしない
などが原因だと思います。
この2つの要因のうち、改善の余地があるのは、要因2だと思います。
負の感情ばかりに支配されていては、時間を充実させることはできません。
同じ仕事でも2倍3倍の時間がかかってしまいます。
私の場合、まずは目の前のことを一つ一つ確実にこなしていき、小さな達成感を積み上げることから始めていきたいと思います。
そのために必要なTipsが、本書の後半に書かれていたので、参考にさせていただきます。