水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」第二弾。
今回は、売れないお笑い芸人の元にガネーシャが降臨します。
夢を追いかけて脱サラし、お笑い芸人に転職した主人公。
しかし、8年間売れず、
「このままでは一生売れないかも…」
という不安に襲われる日々を送っていました。
そんな彼がガネーシャの目にとまり、
「ワシとコンビ組まへん?」
と、半ば強制的にコンビを組む羽目に。
さらに自宅に帰ると、見知らぬ女性が…
彼女は貧乏神の
金無幸子(かねなしさちこ)さん。
実は主人公が脱サラした日から、
彼を慕って8年間ずっと一緒に過ごしてきたとの事。
以後、ガネーシャと幸子さん、そして前回登場した釈迦、さらに死神…
と、色々濃いメンバーも参戦して、
主人公を指南することになります。
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小説として非常に面白く…そして泣きました。
このシリーズは話がわかりやすいので
長男(10歳)でも興味をもってもらえるかも…
と勧めると、
彼は、ギャハギャハ笑いながら一気に4巻まで読んでしまいました。
その笑い声を聞いただけでは、
とても自己啓発本を読んでいるようには見えません。
そして、
「最後、泣けるから早く読んで。」
と、何度も急かされました。
それだけ読みやすい本だと思います。
長男がどれだけ真意を理解したかはわかりませんが、
私にとっては自己啓発本としても非常に感銘を受ける内容がたくさんありました。
例えば、最初にハッとさせられたのは、
色々悩んでお笑いのネタに手をつけられずにいる主人公をガネーシャが図書館につれていく場面。
「本を読んだくらいで何が解決するっていうんですか。」
と疑問を投げかける主人公に、
「いや、むしろ本読んで解決せえへん問題なんてあれへんで。」
と返すガネーシャ。
「仕事、お金、人間関係、幸せ…人間の悩みなんちゅうのはいつの時代も同じや。
そんで本ちゅうのは、これまで地球で生きてきた何億、何十億ちゅう数の人間の悩みを解決するためにずっと昔から作られてきてんねんで。
その『本』でも解決でけへん悩みちゅうのは何なん?
自分の悩みは地球初の、新種の悩みなん?
自分は悩みのガラパゴス諸島なん?」
いやはや、そのとおり。
自分は悩みのガラパゴス諸島なん?…そんな事はありません。
と、思わず返事しそうになりました。
幸子さんも、主人公が成功したら自分の命が危うくなるのに、
直向きに努力する主人公にアドバイスを与えます。
- 他の人が気づいていない長所を褒める
- 自分が困っている時に、困っている人を助ける
- 欲しい物を口に出す
等、他の自己啓発本にも載っているような内容ばかりですが、
具体的なストーリーとともに語られてくるので、
とても咀嚼しやすく感じました。
読んだ内容を、自身の生活の中で具体的にイメージしながら、
今日からの行動に反映させていきたいと思います。