まんがでわかる 地頭力を鍛える

まんがでわかる地頭力を鍛える(細谷 功 著/星井 博文 漫画原作/汐田 まくら 作画)

まんがでわかる地頭力を鍛える地頭力を鍛える

先日、「イシューからはじめよ」を読んで、フェルミ推定やマッキンゼー方式についてもっと知りたいと思い、まずはアプローチしやすい漫画を片っ端から読んで見る事にしました。

この本は、フェルミ推定の基礎となるものの考え方についてまんがのストーリー仕立てでわかりやすく説明されており、 私のようなガチガチの頭の人間でも、地頭力が鍛えられるかもしれない、とやる気を引き出してくれました。

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ストーリー

舞台は、とある家具のデザイン会社。

入社5年目のOLは、自分で何度も家具のデザインを提案しますが、承認されたプロジェクトはゼロ…… とうとう部署を移動になりました。

その時、助け舟をだしてくれたのが、同期の男性。

仕事の進め方について、 要所要所でアドバイスしてくれます。

フェルミ推定とは

フェルミ推定とは、イタリア生まれで歴代の天才物理学者エンリコ・フェルミ氏の名前から由来しています。

彼は、教鞭を振るったシカゴ大学で、「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」という問いかけをしたそうです。

いきなりこんな事を聞かれて、「答えるのはムリ!」と思考停止に陥ってはもったいない!

自分の持っている情報

ーアメリカの人口、世帯数、世帯構成、ピアノを持っている家庭や施設のイメージ etc.ー

を駆使して、ざっくりとした数字を出す……これがフェルミ推定。

本書では、フェルミ推定の考え方について、それこそざっくりとしたイメージを掴めるようなストーリー構成になっています。

「65点主義」

主人公はかなりの完璧主義で、私の性格と凄く似ていると思います。

大切な考えは、「65点主義」。

100点を目指して思考停止に陥るのではなく、与えられた情報と地頭力を使って、ざっくりと概算を出す事が重要です。

なんでも完璧に情報収集してまとめようとすると、ドツボにはまります。

……これは、私にとって思い当たる節が多々あり、胸に刺さりました。

考える力 知識力

未知・未来重視

正解はない

プロセスは多様

時間はかかるが無限

問いが重要

素人が強い

既知・過去重視

正解がある

プロセスは1つ

時間はかからないが有限

答えが重要

専門家が強い

まずは、ベースとなる3つの力

  • 知的好奇心(原動力)
  • 論理的思考力(守り)
  • 原動力(攻め)

があり、その上にくるのが、本書で紹介されている3つの思考力です。

  • 仮説思考力
  • フレームワーク思考力
  • 抽象化思考力

仮説思考力

仮説思考力とは、今ある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、その結論から考えていく、という事。

結論から考えて行動することで、途中でへんな道に迷うことなく、最終目的まで効率的に到着することができます。

個々で重要なのは、

「仮説はファイナルアンサーではないので、常にアップデートし、修正する必要がある」

ということです。

情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論までもっていきます。

フレームワーク思考力

フレームワーク思考力とは、「全体から考える」という事。

全体を俯瞰し、客観的に見る事で、

全体の中の優先順位が明確になり、それを他者と共有することができます。

抽象化思考力

抽象化とは、「単純に考え、要約する力」。

よい要約の特徴には下記3点が含まれます。

  • 短い
  • 全体のコンセプトを網羅している
  • まとめ方が目的に合致している

「イシューからはじめよ」で触れた、「エレベーターテスト」は、この抽象化思考力を磨く格好のトレーニングといえます。

感想

今回、フェルに推定についてなんとなくイメージが湧いたので、もう少し具体的な方法についても勉強してみたいと思います。

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