最近、長男(10歳)が注意欠陥・多動性障害(Attention deficit hyperactivity disorder, ADHD)の要素を持っているんじゃないかと思うようになり、
ADHDについて勉強するため、この本を読みました。
ADHDとは
ADHDとは、自分の行動をコントロールすることが苦手な特性のある、発達障害の一つです。
特性としては、大きく下記3つになります。
不注意
忘れやすく、整理整頓が苦手。
忘れ物やなくしものが多い。
多動性
授業中のような状況でも、体を動かし続けてしまう。
また、自分の話したい事を思いつくままに喋り続けてしまう。
衝動性
何かしたいことがあると、状況の如何に関わらず行動してしまう。
言動に移す前に一度踏みとどまって考える事が難しい。
この本では、
まず子供のADHDの特徴を、
- 乳幼児期(0–5歳頃)
- 児童期(6–12歳頃)
- 思春期・青年期(13–25歳頃)
に分けて説明しており、
その時に周りが取りやすい反応と、
本来とるべき行動
等が解説されていました。
そして、受診の方法や、学校・家庭でできるサポートが紹介されていました。
内容はとてもわかり易く、
可愛らしい図もふんだんに入っているので、理解しやすかったです。
私自身は、もう少し詳しい内容も知りたかったので、
別の本も読んでみようと思います。
息子について
私達の長男は、元々
- 同じ内容で注意されることが多い
- 注意されても、注意されているポイントをあまり理解していないように見える
- 片付けが苦手
- 忘れ物が多い
という性格がありました。
小さい頃から、得意な折り紙やルービックキューブなどで遊ぶ姿をみて、
空間認知能力は高いという印象はありましたが、
一方で、興味のない科目の宿題などはなかなか集中して取り組めず、
すぐに歌を歌ったり、
ひたすら奇声(?)を発する、といった、
ちょっと変わった性格を持っているように感じていました。
また、これまでにも何度か取り上げましたが、
COVID19でパソコンが生活や授業に必須となると、
オンラインゲームに夢中になり、
何度注意されても授業中にゲームをしてしまう、
という困った状況に陥ってしまいました。
本人も「悪い事」だとはわかるようで、
注意されるといつもすまなそうな顔で謝るのですが、
その数分後に同じ事をしてしまい、
指摘されると、
「あ。。。忘れてた。」
という答えが返ってくるのです。
このような性格のため、妹弟と比べると明らかに注意される回数が多くなってしまいます。
また、ここ半年は、「高学年+オンライン授業」の影響で
本人の宿題 etc. のノルマが増えているため、
座って勉強するための声掛けが、今まで以上に増えています。
学校生活は今まで普通に送れていたようだし、
成績が悪いということもなかったので、
今までは「注意されるポイント満載」という本人の性格だと思っていました。
けれども、最近の様子をみていると、
本人の心がけではどうにもならず、
本人も困っているように感じ、
彼は軽いADHD(不注意優勢型)なんじゃないかと思うようになりました。
この本を読み、その気持ちは強くなっています。
もし彼がADHDであれば、
両親である私達は、言動面で色々心がけるべき事があると思います。
診断がつかないまま、注意される回数が多い、という状況は、本人にとって辛いはずです。
また、軽度のADHDの場合は、学校生活には支障がなくても、
大人になり、自立して働き始めてから、
仕事がこなせず悩み、そこで初めてADHDがわかる、
というケースも多いと聞きます。
早いうちに診断をつけ、
ADHDについての知識を身に着けておいた方が、
後々起こるであろう、いくつかのトラブルを未然に防ぎやすく、
ADHDとうまく付き合いながら仕事ができるんじゃないかと思います。
この本から受けたアドバイス
この本では、
1. ADHDの場合、周囲から認めてもらえず、自尊感情が育たなくなることが多い
2. 子供の自尊感情を高めるために、
- 一方的に叱らない
- よく褒める
- 成功体験を積ませる
3. また、注意する時は、
- 時間が経ってから注意せず、その場で注意する
- 感情的に怒ったり人格を否定したりしない
- 説教に時間をかけない
などのアドバイスが書かれていました。
いずれも通常の子育てで気をつける事ばかりですが、
ADHDの子供の場合は、叱られるポイントがどうしても多くなってしまうので、
通常よりもさらに心がける必要があるようです。
今後の方針
息子がADHDかどうか、診断をつけて専門家から必要な指導を受けるため、
最初はペンシルベニアこども病院のADHDスクリーニング検査の受診を検討しました。
けれども、今年の春、彼に対するGifted programの案内が来た時、
「Gifted Childrenの中にADHDを持つ子ども達がいることがあり、
その子達はADHDの特徴のために不当な評価を受ける事があるので、
それを調べる事もプログラムの検査項目に含まれる」
と説明を受けたことを思い出しました。
折しも、最近、息子の通う小学校が部分開校となり、
Gifted programのカウンセリングを再開する、
という連絡を受けました。
そこで、
息子がADHDか、ちょっと不注意の要素が強い子供というだけか、
まずは小学校のスクールカウンセラーに相談して、長男を診てもらうようお願いしました。
まだカウンセリングは再開されていませんが、
長男が適切なカウンセリングや検査を受け、なんらかの診断がつくといいなと思います。
また、診断がつかなかったとしても、
ある程度の「傾向」はあると思うので、
この本以外にもいくつか本を読み、
彼の適正に合った環境を提供できるよう、
私も勉強していこうと思います。