読書を習慣化できるようになりたい。
でも、最後まで読み切れずに積読になっている本の数々・・・
そんな状態を打開するための、「一冊読み切る読書術」
この本は、読書初心者の人達が委縮してしまうようなハードルを、これでもかというくらい下げてくれる内容になっていました。
勇気づけられる言葉としては、
「読書が苦手」である事は「読書が嫌い」である事とイコールではない、という事。
「本を読もう」と試みたという事は、「読書が嫌い」ではない、という証拠だというのです。
確かに。
ある調査によると、購入した書籍の95%は読了されていないそうです。
そんな、「本を読もう」と思ったけれども挫折してしまう人達に向け、あの手この手で読了をサポートしてくれる一冊だと思いました。
文章全体にも、著者の優しさが感じられます。
具体的には、あの手この手を使って、ハードルを下げてくれます。
一冊読み切るカンタンな方法
読み切る自信をつけるために、短い話から始める
ショートショート→短編→中編→長編
という感じ。
他の情報元で内容をつかんでから読む
- オーディオブックで内容を聞いてから
- 映画化・漫画家されているものは、そちらをみてから
- 入門書があるものはそこから入る
- 他サイトで要約されているものも多い
etc.
クライマックスから読む
それだけで読了した気持ちになる。
読み切れる本を選ぶ
- 興味のあるテーマで選ぶ
- 興味のある著者で選ぶ
- 本棚を用意し、それが埋まっていく感覚を楽しむ
- 表紙のジャケ買いでもOK
要約のセンスをつける
- 目次から本の力量をチェック
- 「はじめに」で分かった気になる
- 出だしの3行で面白いかどうか判断する
- 「おわりに」で作者の思いや背景を知る
- 要約サイトを参考にしてもOK
頭に入れるのは3割でいい
とにかく、ハードルを低く。
- 本を買った瞬間が一番モチベーションが高まっている時期
- 最初から順番にでなくてもOKー面白そうな所から
- アウトプットを意識して、インプットする(重要な情報だけゲットする、という感覚を磨く)
- 時間制限(eg. 30分)をつけて、その間集中して読み切る
- 打率3割で上等
スキマ時間に読む
- スマホをいじる → 本を読む
- 外出するときは必ず本を持っていく
- 「今週の1冊」を決めておき、常に持ち歩く
- 10分あったらカフェに行く、本屋で待ち合わせする
etc.
ボールペンを駆使
- 赤:客観的な最重要事項
- 青:客観的な重要事項
- 緑:主観的な重要事項
青と緑はたくさんひいてOK。赤は厳選。
至る所に本を置き、どこでも手に取れる状態に
- カバン、リビング、トイレ…生活空間に本を分散配置
- どこでも読書できるように(入浴中、新幹線や飛行機での移動中etc.)
でアウトプット
- SNSに3行で感想を書く
- 投稿するため、個人的にグッときた文章を3つ選ぶ
- 「自分だったら」と感情移入しながら読む
- 要約サイトetc.も参考に
長編も!
- 入門書、漫画、名場面etc.から入る
- 主人公をイメージしながら
- 人物相関図
- ページ数などで進捗をチェック
- 3カ月で1冊。季節をそろえるとBetter。
読書の苦手意識を克服したい人達に対し、「一冊読み切る」というゴールに向かってとにかく優しく導いてくれます。
そして終わりに近づき、読者が「これならできるかも」と思い始めたあたりで、長編を読み切るコツの章が現れ、長編もいけそうな気にさせてくれます。
読書習慣初心者の私にとってはありがたい一冊ですし、これを読んでいると、「ここまで読書苦手ってわけではないな。」とちょっと安心する内容も含まれていました。
また、研究関係の論文はよく読んでいるのですが、その時の注意事項に通じる事柄(図解から読んで内容を理解する etc.)にも触れられていて、とても親近感がわきました。
読書習慣を始めようとする人達に特にオススメの一冊です。
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